数年前の夏の頃の話。 俺の家にはクーラーが姉と親の部屋にしかなく 俺は扇風機のみだったため熱帯夜が続くとよく寝不足気味になっていた。

Posted on 1月 31, 2016

数年前の夏の頃の話。
俺の家にはクーラーが姉と親の部屋にしかなく
俺は扇風機のみだったため熱帯夜が続くとよく寝不足気味になっていた。
なもんで昼間、親の部屋で昼寝をしてることが多かった。

親の部屋はほぼ一日中クーラーがついているから。
なぜならミニウサギ(雄)と年取ったトイプードル(雄)を飼っていて
どっちもとことん暑さに弱かったから。(二匹とも暑いとすぐ体調崩してた)

で、ある日うつぶせで昼寝しているといきなり尻が痛くなった。性格には穴が。
男なら食らったことあると思うが電気アンマのあれ。
あれをピンポイントで肛門にくらってる感じ。
あまりに痛くて目を覚ますと痛みが消えた。

で、ふと横を見るとトイプードルにミニウサギがへばりついて腰振ってた。
慌ててウサギを引き離して囲ってあるところに戻しました。
(ウサギは糞や小便をかまわずするので新聞紙引いて囲いに閉じ込めてた。よく脱走するけど)

あれは犬がテレパシーかなんかで助けを求めたのだろうか?
が、当時の俺はそんなこと考える余裕もなくショックを受けていた。
だって童貞だったのに先に後ろのバージン喪失?ですよ。
しかもウサギ?で。
まぁ、こんな不可思議な体験だったからすぐ立ち直ったけどさ。

父が死んだのはある日の0:05でした。 それから病院にていろいろあり、父の亡骸とともに帰宅したのは2時を回っていました。

Posted on 1月 30, 2016

父が死んだのはある日の0:05でした。
それから病院にていろいろあり、父の亡骸とともに帰宅したのは2時を回っていました。
電話をかけた親戚関係もまだ家に来ていなかったときに、私は父の亡骸と共に仏間にいました。
父が仏壇の前に横たわっており、私がその前に座っていて、
私の後方に位置する居間では母、兄と葬儀屋さんの話があっていました。
しばらくすると、玄関で音が聞こえ、その後扉が開く音がしました。
親戚でも来たのかと思って私が玄関に行くと、玄関の鍵が閉まっていました。
うちの玄関は開け閉めや、鍵をかけたりするときに居間にいても聞こえるほど
大きな音がするので聞き逃すはずはありませんでした。
不審に思って外に出てみると、うちの前の道が曲がって先が見えなくなるあたりに人影が見えました。
こちらに気づいたのか、その人影は振り返って右手を振った後、先へと歩いていき
曲がり角で見えなくなりました。

家に戻ってみると、兄が玄関まで出てきていました。
兄「どうかした?誰か親戚でも来た?」
私「ううん、なんでもなかった」
そのときはそれで終わったのですが、
親戚連中がそろって、またいろんな話の後に
玄関脇にあるトイレに行ったときに、
親戚のものでは無い靴が玄関に出ていました。
それは父が仕事に行くときに履いていた靴でした。
父は死ぬ前半年ほどほぼ寝たきりの状態で
革靴を履く事等無かったのでその靴が出ているはずが無かったのですが
下駄箱を開けるとその靴の入っているべき場所が開いていました。

私はその靴を下駄箱にしまいながら、
やっぱりさっきの人影は父で、出てきた私に気付いて
さよならを言ってくれたのだと、そう思いました。

当時(4年前)スタンドでバイトしてたんだが、その日は結構いそがしくて大変だなぁと思ってたんだ。

Posted on 1月 28, 2016

今でも鮮明に覚えている話なんだが

当時(4年前)スタンドでバイトしてたんだが、その日は結構いそがしくて
大変だなぁと思ってたんだ。
忙しい時間帯に車がもう一台入って来て(車種はウィンダム
今日は本当に忙しいなと・・・

「いらっしゃいませ~っ」と車のドア開けて「レギュラーですかハイオクですか」と聞いた。
車内をちらっと見て、運転手がチョイ怖い顔のおじさん、で助手席におばさん
後部座席にはお母さんらしき人と子供が二人いた。
ああ前に居たのは、じいちゃん、ばあちゃんかと、その時思った。

いざ給油をしようと思うと、給油口が開いてないので、開けてくれって言った。
ガチャッ・・・開いたのはトランク。これ自体はよくある事なので、給油口を開けてくれともう一度言った。
その後トランクを閉めようとしたら・・・ガツッ・・・あれ?閉まんねぇ。

「あっ布団が出てる」一旦トランク開けて布団を入れてから閉めよう。
そしてトランクを開けると・・・・・

そこには体中が傷だらけで血まみれの男が入ってた、しかも布団だと思ってたのが「指」

見てはイケナイ物を見てしまった。(直感で消されるとさえ思った)
もう怖くて怖くて、本気でブルった。
スゴク怖かったんで、ガソリン入れて速攻帰した・・・
帰り際におばあちゃんに睨まれた・・・
その時のおばあちゃんの目がスゴク怖かったのを覚えてる。

その後、数日間はその事が頭から離れなかった、殺されると本気で思っていた。

まぁ結局、何もなかったんで安心した。
翌々考えると、車内に父親らしき人がいなかったので、あれは父親だったのかなぁって思う

何故あの人は血だらけで、帰り際におばあちゃんに睨まれたのかは今も解らない。

あ~なんかあんまり怖くねぇなw

最後に長文スマン_| ̄|○

高校時代、俺は10階建ての団地の10階に住んでいた

Posted on 1月 28, 2016

高校時代、俺は10階建ての団地の10階に住んでいた。 その団地は凄く有名で別名が「ヤンキー団地」とか 「自殺団地」とあまり良い名前がついてなかった。
団地は10階建てと13階建てがあり、 友人が知り合いから聞いた噂で 夜中3時ごろに13階建ての方のエレベーターで 7階へ行き、その後あることをして5階に行きさらに あることをして3階に行き、階段で4階に上ると幽霊が見れるという ので学校帰りに盛り上がっていました。
そんな簡単に霊が見れるのであれば今まで幾度と無く行った 心霊スポットはなんだったんだ。と笑いながら話ていると 自宅の1階のエレベーターホールに到着したので その話は終わり友人と別れを告げてそのままその日は帰宅しました。
そんな話も忘れたある秋の日に、友人が
「知っとる?あそこ又自殺したってさ」と話かけてきました。 自分が住んでる10階の方ではそんな話は聞いて居なかった為に 13階のほうか聞いてみるとやはりそうでした。
帰りに友人達と5人で13階建ての団地の近場を通ると自転車置き場 の横の砂利のところに花束が2本置いてあり、少しゾクっとなった。
その時友人の一人が
「なぁ、あれやらんか?」と言って来た。
「あれって?なん?」と聞き返すと幽霊を見ようと言い出す。 彼以外皆流石に花束を見た後すぐだった為に乗り気はしなかった。
それでも彼は
「ねぇ、いいやん。怖いん?この前の霊園とか滝に比べたら 屁でもないって。だって人が住んどるとこやし」と煽る。
やめておけば良いものの、何故かイラッとしてムキになって
「おう、いいぞ。そんかわりお前が言い出したんならアレは全部お前がやれよ? 俺らは着いて行くだけ。それでいいか?」と言い返して彼も了承し 日にちを話し合い、その次の土曜日の夜に決行する事に。
土曜日に集まったメンバーは、決めた時にいた5人とあとで話を聞いて加わった 友人2人で合計7人。言いだした彼をSとします。
S以外の3人(俺もあわせて)は皆、10階建ての団地に住んでおり3人は 直ぐ近くの別のマンションに住んでいる。Sの家は少し離れた場所の一軒家。
一応親には、「Sの家に泊まりにいく。」とだけ言っており、肝試しを終了後は 実際にSの家で泊まる事になっていた。
20時過ぎに集まって、0時過ぎまで外の公園(広場)で缶けりをしたり 花火をしたりして遊び、時間を潰した。
0時過ぎに一度Sと俺ともう一人の友人でSの家に儀式に必要なものを 取りに行った。 儀式に必要なものは2つ。塩と酒。
それとは別に懐中電灯も持って行く事に。 結局1時過ぎになり、全員で13階建ての1階のエレベーターホールへ。
まずは、エレベーターに乗り7階へ行く事で始まる。 その為エレベーターを呼ぼうとボタンを押すも作動しない。
何度押しても作動せずにエレベーターは全く動かない。 「あれ?なんで?」と思っていると、エレベーターの横の紙に注意書きで 【1時から5時までの間は鍵を使ってエレベーターを作動してください】
といった感じのものが。
鍵を回して呼ぶとの事なので10階の方の鍵でも合うか試してみると、鍵は入った。 そのままエレベーターを呼ぶ。 3基のエレベーターのうち左側の1基が動き始めた。
都合よくそのエレベーターだけがドアの部分がガラスで出来ている為に 向こう側を見ることが出来る。
到着と同時に7人が乗り込みSはドア付近に。
まずは、7階を押して上へ上がる。
エレベーターホールは電気がついてるところもあれば 点滅しているところもあり、7階は電気が消えていた。 少し気後れしながらもSに「おい、ついたぞ」と言う。
先ずは、7階で
「おーい、おーい。今から行くよ。」と囁きでも良いので話しかける。
その後、言った本人が「はーい。追いかけておいで」と言う。 次に5階へ向かう。5階も電気は消えている。
5階に着いたら 塩を撒く。そして酒を数滴エレベーターホールから下に垂らす。 流石にSも怖がって、「おい、ついて来いよ。」と前の方に居た 友人二人を連れて行く。
その間俺を含めた4人はドアを開けて待っている。 兎に角、怖い。S達はエレベーターを降りて前にある階段付近の スイッチを押す為に前に進む。
少し経つとピ、ピン。と音がなり電気が点く。小走りで酒をたらす為に一度横の方へ。そしてS達が戻ってくる。 彼らがのりこみ、3階のボタンを押して3階へ。
その瞬間。
「ドーーーン・ドーン・トン」と遠くから音が聞こえる。
エレベーターが4階付近を通る。
流石に怖くて目を向けれない。外を見ることが出来ない。 そしてウィーーンという音と共に3階へ。
最後に、3階で降りたら
「どこだー。上かな」と言って4階に階段で上れば
全てが整う。
ただ、Sが降りない。
というか誰も降りれない。ここも電気が消えてて怖すぎる。 誰もSに「いけよ。」とは言えない。
その時、友人の一人(K)が
「あのさー、気付いてる?」と言い出す。
「何が?」と聞くと彼は真っ青になりながら
「いや、気付いてない?」とさらにいう。
そうするともう一人が「俺わかったかも・・・。」と言い出す。
分からない俺やSや他の友人は少し攻めた口調で 「何がかって?」と聞く。
するとKは「俺らはじめに7階にいったやろ?」と言う。 「俺らが7階に行くまでに通る階数は5やろ?んで、 そのうちに電気が消えてるとこが何階あったと思う?」
とKは今にも泣きそうな声で言う。 正直もう聞きたくなかった。 「えっとね、0やったんね。最後に4階にって言っとったやろ? それで3階も4階も5階も気にして外見とったけど、4階だけ点滅で 他は全部点いとったんよ。」と言い出した。
背筋が一気に伸びる。
サーっと血の気が引きだす。
続けてKは「しかも・・。4階は点滅してたって言ったけど、 何かスイッチの所に人影が見えた。連打して点けたり消したり を繰り返してるように見えた・。」と話す。
「お前いい加減にしろって。怖がらすなや。」というも Kは青白い顔で首を振る。
「もう一つ。ここ3階のはずなのに、2階にとまっとる。」 とKが指をさす。表示を見ると2階で点滅してる。
Sが「い、いや、間違えただけやって。ビビッて3階じゃなく2階押してしまった。」 というも、他の友人が「いや、確かに3階押したのを俺見たよ・・・。」といった。
その最中にSがいきなり、「ひっ」と声を漏らす。 エレベーターホールに向かって誰かが来てる。 トン、トン、トーン、トーン、と音が近づいてくる。
怖くなり直ぐに閉めるボタンを押すも行き先を押してない為移動しない。 怖くて誰もドアの外を見れない。
「早く1階おせ!」と言うとSが焦ってボタンを押す。 その瞬間
ドーン!!!ポン。ドーン!ポン。ドーーーン!ポン。と音が大きくなり近づいてくる。
エレベーターが動き始めたが心臓がバクバクして皆顔を見合わせるのみで外は見れない。 1階に着いた瞬間に一斉に逃げるようにホールへ出る。
でも何かおかしい。 1階のはずなのに、何か違う。 急いで降りたそこのホールのプレートは3階の表示。
Sは「あれ?俺1階おしたよ。ねぇ、俺1階おしたって」と半泣き状態。 KはKで「なんで?なんなん?」とパニック。
とりあえず、エレベーターを呼ぼうと鍵を差し込むも、エレベーターは上の階に 行き始め、一度4階で止まったのか、4階の表示が長く続き再度上へ。
そのため戻るのを待つはめに。他のエレベーターは動く気配なし。 待っていたその瞬間、 ドーーーーーン!!!ポン。ポン。ポーン。といきなりの音。
階段付近から何かが音を鳴らして来てるような音。皆怖くて動けない。 Sが「あーー、来るなー。来るなー」と気が狂った様に言い出す。
俺は「おい、兎に角向こうの階段から逃げるぞ!」と言いSの肩を引っ張った後に 走り始めると全員そこに向かい走る。
3階から2階へ。 そこで上から何かが落ちてきた。 ヒュンと上から落ちてきたモノと目が合った。 人だった。
一瞬の事だったけど、全員が見た。
ニヤっと笑ってるように見えた。
そしてドーーーーン!!!!!!!
と下で音がなった。
もう動けなかった。
下には行けない。上に行こうとは思わない。どうしようも無い状況で2階と3階の階段の間で立ち尽くしてた。
するとポーン。ポーーン。という音が2階の方から近づいてくる。 再度パニックに。
明らかに音は2階から近づいている為、急いで3階へ上り逆の棟の階段へ。 そこから一気に降りて1階へ。
1階に着いたら、すぐに明かりを求めて何故かエレベーターホールへ。 そして出口へ向かおうとした瞬間、 俺を含めて4人だけが見た。
ホールの階段で人の生首の様なものを手毬のようにしながら グチャグチャの何かが降りてきてるのが見えた。直ぐに外へ逃げ出す。 とりあえず走りコンビニへ逃げ込む。
知り合いのバイトの兄ちゃんに
「人が飛び降りたかもしれん。警察呼んだ方がいい?」と伝える。
「おまえら高校生がこんな時間になにしよるかってなるぞ?」と言われる。
「とりあえず、本当に落ちたか見たか?それとも落ちた後のか?」
と言われると友人の一人が「もういいって。関わらん方がいいって」と
全員に向かって言い、無視することに。
その後明るくなるまでコンビニで漫画を読んだりしながら 明るくなったと同時にSの家に向かう。
その後昼過ぎまで寝て、起きた後、その話になった。 「本当に怖かったわ。出口で見た奴が気持ち悪すぎた。」と話をしていると 残りの3人は全く気付かなかったらしい。
ただSが「あれ、ブサイクやし俺やったんかもしれん」と少し笑いながら言い皆を笑わせてた。 その1年後の受験勉強真っ只中の時に13階建ての団地からSは自殺した。
Sの葬式にはいったけど、Sの母親は遺書に何か書いてあったのか 俺たちにはとても冷たく、「アイサツしたら直ぐに帰りなさい」と言われた。
他の人たちにもそのような様子だったが、Kは「アイサツって・・・。」と言いながら 「俺らがSと仲良かったのに助けになれんかったのは悔しいな」と泣き崩れた。
俺は高校卒業し大学進学でそこを離れ、大学2年の時に親はそこから引越したので 高校卒業以来全くそこには近寄ってない。
最近Kともう一人の友人に会った時にその話を思い出した。 俺とKとその友人とSが、階段から降りてくるナニかを見ていた4人だった。
そこで3人で話していると、4人が全く同じものを見ていたことを知った。 Sは死ぬ前に「俺かもしれん。」と冗談のように言っていたが、 俺を含めた3人も、ポーンポンと手鞠のようにつかれていた生首がSの顔に そっくりだったと思っていたようだ。
結局遺書は見てないから何が原因かは分からないけども、 Sは自殺する前日まで俺らと普通に遊んでるし何も変わったことは無かった。
面白半分で始めた肝試しだけど、アレが原因だったならやるべきじゃなかった と思わずに居られない。
それとあの時に上から落ちてきた人は本当に自殺だった。 もしかしたら3階で逃げ出そうと思った時に、 エレベーターが勝手に上がり4階で一度とまり再度上にいった エレベーターの中にその人が乗ってたのではないか。と思うと二度とあの場所には 近づきたくない。

高校3年の時に体験した出来事です。当時受験生だったこともあり、よく放課後も遅くまで友人と学校に居残っていました。

Posted on 1月 26, 2016

高校3年の時に体験した出来事です。
当時受験生だったこともあり、よく放課後も遅くまで友人と学校に居残っていました。
私の自宅は割と山の上にある為、すっかり暗くなった夜道を自転車で帰るのが常でした。

その日も、遅い時間に通学路を自転車でゆるゆると走っていました。
いつも通っている道に踏切があるのですが、そこを通ろうと前方を見ると、
向こう側の踏切棒の根元に小学生位の女の子が立っているのが見えました。

暗かったけれど、髪は二つくくりでスカートをはいているのは分かりました。
奇妙なのはどう見ても上半身が裸だったということです。
見えてすぐにその子は、目の前を左から右に通り過ぎてどっかに行きました。

私は霊感もなく、この近くに住んでいる子供だと思って目で追いませんでした。
通り過ぎた際に、その子の胴に横線がいくつか走っていたのがぼんやり見えましたが、
疲れていたので、泥遊びで汚したかボディペインティングか何かだと思いました。

しかしよく考えると、ここは草ボーボーの山道で民家はしばらく進まないとありません。
こんな時刻のこんな場所にあんな小さな子がいるかなあと、見間違いかと思いました。
ぼーっと考えていると、ふと後ろで気配を感じたので振り返りました。

するとさっき通り過ぎたはずの女の子がすぐ後ろでこちらをじぃっと見ていました。

ゆるゆる進んでいたので、私はまだ女の子が通り過ぎた地点まで来ていません。
だからどう考えても女の子が後ろに来ることはありえません。
頭がはっきりしてやっと状況が飲み込めると、パニックになりました。
もう2度と振り返らずに、上り坂の所も全力疾走して家路に着きました。

怖かったので、それからは違う道を通るようにしたかったのですが、
そこは帰り道必ず通らなくてはならない道だったので、
卒業するまで、明るいことを考えながら通るようにしました。

ある日、不良であるA君(14)はいつも通り、家から勝手に持ち出した金でゲームセンターで11時頃まで遊んでいた。

Posted on 1月 24, 2016

ある日、不良であるA君(14)はいつも通り、
家から勝手に持ち出した金でゲームセンターで11時頃まで遊んでいた。
流石に飽きたA君は、家に帰ることにした。

電車を乗り終え、駅から出た。
暫く家に向かって歩いていると、
深く帽子を被り、薄茶色のコートを着た男が向かい側から歩いてくるのが見えた。

すれ違う際、肩がぶつかり、A君は喧嘩腰に
「どこみて歩いてんだ」
と、怒鳴りつけようとしたが、
その日はたまたまゲームセンターで色々商品がとれていたため、
機嫌がよかったので、見逃した。
家に帰り、すぐに布団に入った。

次の日、テレビを見ると、近所で殺人があったことが報道されている。
殺されたのは友人で不良のB君。

インタビューされていた、不良のC君はこう語った。
「10時半頃、家に帰ろうと思ってBと一緒に道を歩いてたら、
薄茶色のコートを着た男が肩をぶつけてきて、
それに怒ったBが、そいつに怒鳴ったら、隠し持っていたナイフで
顔面を2回刺されたあと、心臓を刺されて…。
男はすぐに逃げて、俺はすぐ警察を呼びました。」

Aは凍りついた

住宅街には似つかわしくない白壁の土蔵が一軒建ってる

Posted on 1月 24, 2016

俺が中学二年のときの話。
体育祭の日の朝、体操着を着て弁当の入った袋を提げて、
きげんよく通学路を学校へ向かっていた。
途中に、住宅街には似つかわしくない白壁の土蔵が一軒建ってる。
入口は、道路がわからは見えない中庭に面していて、
白壁のずっと上のほうに明かり取りの小さな窓が一つあるだけ。
何気なくその窓を見上げると、無表情な男が中から道路を見下ろしていて、
俺と視線が合った。
変だなと思ったのは、ふつう人間が知らない人とうっかり視線が合ってしまったら、
反射的に目をそらすか、人によっては微笑むか睨みつけるかするだろうと思うのだけれど、
その人はまったくの無表情で、じっと俺の目を見つめ続けていたのだ。
すごく色白で、きれいに頭を散髪した、30前後の男だった。
20秒ほど見つめ合っていた。やがて俺のほうから視線を逸らして、なにごともなく学校に着いた。
ふつう土蔵の明かり取りの窓の内側には、階段も何もない、ということを知ったのは、 ずっとあとの事だ。
もしも暗い夜道で同じことがあったら、たぶん悲鳴を上げて逃げ出していただろう。
そのていどの不気味さは、そのときも感じていた。
実際には、雲一つなくよく晴れた明るい朝で、人通りもないわけではなかった。
だからそのまま登校したのだ。
しかしいま思い出すと、明るい街並みとあの無表情な顔との対比に、かえって寒々しさを感じてしまう。

もうずいぶんと昔。まだ小学生だったころ。

Posted on 1月 23, 2016

もうずいぶんと昔。まだ小学生だったころ。
教室で昼休みの終わりを待っていたら、いつもは私に冷たい担任の先生が血相を変えてやってきた。

「○○くん、落ち着いて聞いてね。お母さんが仕事先で倒れたの。すぐ帰る用意をして職員室へ行きなさい」

驚いてランドセルに手当たり次第に物をつめて職員室に向かった。
校長先生がいた。

「お父さん、いまトイレに行かれているから、すぐに一緒に病院に行きなさい」

校長先生もおちつかない様子で、しきりに腕時計を見ていた。

「あの…先生…」

言わないといけない。

「うちにおとうさんはいないんですけど…」

母子家庭だった。

大騒ぎになった。
男が誰だったのか、今でもわからない。

田舎を出て県外の大学に通ってた俺に、実家から婆ちゃんが倒れたって電話があった

Posted on 1月 23, 2016

まだ俺が大学にいた頃だからもう二、三年前になると思う。 田舎を出て県外の大学に通ってた俺に、実家から婆ちゃんが倒れたって電話があった。
昔から色々と面倒見てくれてた婆ちゃんで、俺はすぐさま実家に帰って病院に行った。
幸い、婆ちゃんは大事には到らなかったんだけど、 俺はもしもの場合に備えて一週間かそこらまでバイトも大学も休みをとっちまってた。
家にあった俺の部屋は弟に使われてたし、居間でゴロゴロしてても退屈だったから 俺は県内に残ってる友達に電話をかけた。みんな仕事に就いてたり専門行ってたりと忙しそうだったけど、 やっぱり暇人はいるもんで、県内の大学に行った友達が三人、次の日から会うことにした。
つっても本当に実家のある町っていうか県そのものが田舎なんで、やることって言ったらカラオケとボウリング、 あとは車で三十分かかるネカフェでダーツやらビリヤード。
飲みにいこうかって話も出たんだけど 一週間分の稼ぎがなくなった来月のことも考えて俺が断った。
だから俺らがやれるっていったらぶらつくのに飽きて ファミレスのドリンクバーで粘るみたいなことしか出来なかった。
あと二日で俺が帰るっていう火曜の夜に、帰ってきてからずっとツルんでた三人のうち 二人と例の如くファミレスでダベってた時だった。
俺「マジ暇じゃねぇ?相変わらず何もねぇなココ」
A「そりゃトウキョーに比べたらな。いいよなお前は県外で」
B「んじゃあさ、あそこ行ってみねぇ?」
Bが行ったあそこっていうのは地元に済んでる俺達の世代では有名な場所である廃病院のことだった。
ウワサじゃ手術室にはまだ機材やらメスやらがまんま残されてるだとか、 地下にひからびた死体がまだ残ってるとか、 看護婦の幽霊が出るとか、まぁそういう場所には必ずウワサされるような話ばっかだった。
正直俺は内心ビビってて気乗りしなかったけど、AとBが盛り上がって三人内の最後のCにまで連絡つけて、 後からCは現地に来ることになった。
その廃病院は結構昔に潰れたそうで、俺らが住んでる町よりも 田んぼや畑やらが多い村の、人気の無い場所にある。
田舎は土地が安いからかどうなのかは知らないけど、 三階建ての、出来た当時は結構立派だったと思わせる外見だ。
A「俺の先輩の友達がここに来てタバコぽい捨てしたら急に変になってさ、 ひたすら×××町に帰る、×××町に帰るって言いながらやべぇことになっちまったって。その人△△に住んでるのに」
そういうことは来る前に言えよと内心キレかけた俺だったが、 ビビってると思われるのもイヤだったんで「へぇ」と軽く流した。
病院の周囲には少し離れたトコに田んぼとかポツポツと街灯があるだけで、 入り口の正面のガラス張りの扉には鎖と南京錠で厳重にカギがされてた。
たまに俺らみたいな暇なやつらが来るからかゴミやらイタズラ書きなんかが酷くて、 窓ガラスも一階部分のは殆ど割られてた。
俺「んじゃどうする?C待つ?」
A「いいじゃん先に行ってようぜ。どーせ車あるからわかんだろ」
B「じゃあ俺先に行くわ。こっちの窓から入れっから」
コンビニで調達した安っぽい懐中電灯をそれぞれ片手に持ち、俺らは病院の中にはいった。今思えばマジでやめとけばよかった。
中に入って脚を地面につけると、割れたガラスを踏んでパキパキって音がした。 そん時になぜか、俺の全身が寒くなって鳥肌がヤバいくらいたった。
本気で今すぐ窓から逃げ出そうかって思ったくらいだったけど、 BとAがスタスタ先に行っちまうし、車の鍵持ってるのはAだからそうもいかなくて、 俺は置いてかれないように後からついてった。
一番後ろってのは本当に怖いもんで、全然奥が見えない背後の廊下の暗闇からなんか サダコみたいなヤツが走ってきたらどうしようとか本気でビビってた。
受付の広い空間に出て、Bがあたりをライトで照らすと、そのまんまで放置されてた長イスとか 床に散らばったファイルなんかが土でグズグズになってて、ナースセンター?の中なんかも 棚が倒れてたり窓口が割れてたりして相当雰囲気あった。
A「うおこぉえ~」
嬉しそうにAが喋ると、なんだか山びこみたいに奥に声が響いてくのがわかった。
A「どこ行く?」
B「やっぱ下でしょ。死体見ようぜ死体」
虫の知らせってヤツだったのかもしれない。何故か本気でイヤだって思ったんだ。 だから俺は渋るAとBを説得して、上に行こうって言った。
ホントはもう出たかったけど、馬鹿な話、ここで帰ろうなんて言ったらチキン扱いされるのが嫌だった。
俺らが途中にあった病室やら診察室なんかを覗きながら 二階に上る階段を上がる途中、俺は変なもんを見た。
階段を上る途中で、俺はビビってたからちょくちょく後ろを振り返ってたら、 ちょうど壁っていうか階段の区切り?っていうのか?その角んところに足が見えた。
壁の向こうは地下に下りる階段があった。 ほんっきでビビった。足が止まって息がうまくできなかった。
先行ってたBが「どうした?」なんて声をかけたところで金縛りみたいな状態から戻って、俺はあれは気のせいだってひたすら自分に言い聞かせて二人の後をついてった。
二階や三階は普通に怖かったが特に何もなく終わった。 休憩所やら喫煙室なんかに残ってた古い型のテレビが割られてたりするくらいで、
そのテレビを見てAが「これ多分、Y先輩がやったやつだぜ」なんて言って笑ってた。
俺達が一階に戻ると、AとBは当たり前のように地下の階段を下りようとした。 この時ばかりは俺はマジで止めた。
俺「マジやばいってなんか。そっちはやめとこうぜ」
A「なにお前ビビッんの」
B「うっわマジチキンだわ~コイツ」
二人にからかわれ腹も立ったので、仕方なく俺も一緒に下へ下りた。 地下はかなり暗かったのを憶えている。
月の光が入ってこないだけでこんな違うのか、なんてことを言いながら俺達はあたりを照らしてみた。
廊下に置きっぱなしにされてる長椅子や壁に掛けられてる消毒液のボトル、 車椅子なんかも全部おきっぱなしになっていた。
しかし何故か上の階に比べてやけに片付いているというかキレイで、違和感を感じた。 Aが手近な部屋のドアを開いて、Bが廊下の奥にライトを向けたときだった。
B「おい、あれが手術室じゃねぇ?」
ライトの灯りがかろうじて届くほどの距離に、ドラマなんかでお馴染みのプレートが見えた。
手術中には赤く光が灯るアレだ。
ライトに映されたそれは文字なんて全く見えなかったけど、 Bはかなりテンションを上げて大またで奥へと進んでいった。
遅れてAもそれに続く。俺はこのときから気分が悪くなってた。 耳の中に水が入ったときのようなあの感覚がずっと続き、 風邪になったときに感じる、うまく言い例えられないけど精神が不安定になるような感覚に襲われた。
それでも一人残されるのは怖かったから、進むほうとは反対側の廊下の奥のほうへ 注意を払いながら二人の後をついていくと、突然Aがゲラゲラ笑い出した。
ビクっとなって前を見てみると、BがすっころんでAがそれに爆笑してた。
A「マジお前なにやってんだよダッセーな」
なんて言いつつ懐中電灯でBを照らして笑っていたが、中々Bが起き上がらない。
流石に心配になったAと俺は、「おい大丈夫か」と声をかけながらBの横にしゃがみこんで顔を窺った。
すぐにおかしいことがわかった。 キツく目を閉じて歯を食いしばり、脛のあたりを両手で押さえて低く呻いている。
俺「おいどうした?どっかぶつけた?」
焦って聞いてみるが、よほど足が痛いのかBは返事さえしない。
「あああああ」とか「ううううう」とかひたすら唸ってた。
A[おいちょっとどかすぞ?いいか?お前ちょっとここ照らしてて」 俺が懐中電灯を二つ持ってBの足を照らした。
Aが慌ててBがスネを抑えてる手をどかすと(相当Bも痛がって抵抗した)Aが「うわっ!」と声をあげた。
俺も「え?なに?どうしたの?」なんて言いながら目をこらすと、 今思い出すだけで本気で吐きそうになるんだが、 本気であの時は呆然となった。 すまんちょっと気が昂った。
Bのスネのなんていうか一番骨に近いとこの皮と肉がなかったんだろう。 ライトに照らされてかすかに見えた白っぽいのは多分骨だったと思う。 あとは血がマジですごい出ててそれどころじゃなかった。
Aがパニくって「おいなんだこれ!?どうしたオイ!」なんて叫んだ。 俺もワケがわからなくて、でもここがもうヤバいことはとっくにきづいてた。
出ようって俺はAに言って、二人でB両側からかかえようとして、 AがBの肩を支えて俺が反対側へまわりこんだ時だった。
今でも忘れられないあれを見た。 Bの落としたライトは手術室のドアを照らしてた。 そのドアがいつの間にか開いてて、中から妙なモンがこっちを見てた。
真っ暗なときに人の顔をライトで照らすと、輪郭がぼんやりして 目が光を反射して怖いと思うことがあるのは経験したことがあるとおもう。
人と言っていいのかわからないけど、あれの顔はそれに近かった。 身体は丸っぽいとしか憶えてない。 よくテレビで放送する、太りすぎた人間のあれ。 ぶよぶよとした肉がたるんで動けなくなったアレに近い。
大きさは普通に人間くらいだったけど、横幅が半端じゃなく広かった。 それが身体を左右に揺らすようにしてこっちに近付いてくる動作をした。
まともに見れたのはそこまでで、Aが金切り声を上げてBを引きずるようにして逃げようとした。 俺も叫んだと思う。
何も考えられくなったけど灯りがなくなるのだけが怖くて、 ライトをしっかり両手に握ってBの腕を俺の腕で抱えるようにしてAと引きずった。
ただ灯りが前を向いてなかったから前がよく見えなくて、それがまた怖くてパニックになった。
それでもなんとか階段近くまでBを引きずったけど、 俺達が進んでたほうの廊下の奥からカラカラカラカラカラって音が急に聞こえた。
それは段々大きくなって、なんだと思って俺がライトを両手で向けると、 人の乗ってない車椅子がもう間近に迫ってたところだった。
俺が手を放したせいで体勢が崩れたBとAにその車椅子は直撃した。相当な勢いだったと思う。 Bが床に転がって、Aは本当に今度こそパニックになったんだと思う。
「わあああああああああ」って叫びながら踵をかえそうとして、 また甲高く喚いて反対方向へ物凄い勢いで走ってった。
Aが階段さえ通り過ぎてしまったあたりで俺がAの名前を叫んだけど聞こえなかったんだろう。 そのまま喚きながら走ってった。
Aの叫びがただ間延びしながら遠ざかっていって、 俺はもう泣き叫びながらBの腕を引っ張ろうとして懐中電灯を両方落とした。
慌てて拾い上げようとして顔をしたにむけたとき、もう俺はそのとき死んだと思った。
その顔はハッキリ見えた。子供の顔だった。顔だけ見えた。 身体があるとしたら俺の脚の間をトンネルして垂直に俺を見上げている状態だったと思う。
完全な無表情は怒ったように見えるというが、あれはそういう無表情だった。 落としたライトの近くで、その顔は横から照らされてる状態だった。
俺は今度こそ逃げた。
本当に何度も何度もBとAに謝っても謝りきれないしその資格もないけど、俺は本気で怖くて逃げた。
Aのように階段を通り過ぎちゃいけないって、それだけを頭ん中で考えて壁を走り伝って 階段のとこで転んで段差に身体全部ぶつけたけど、 そこから這うようにして階段をあがってった。
一階に戻ると暗闇に目が慣れてたせいか、月明かりで周囲の様子がよくわかった。 俺は全力で正面玄関に走って取っ手を押したけど、南京錠と鎖のせいで出られなかった。
後ろに戻ることなんて考えられなかったし、前以外を見たらまた 化物や子供やらが映りそうで本気で怖かった。
ずっとガチャガチャやったり蹴ったりしてると、ドドドドドドドドって凄い音が前から聞こえた。
それでも必死に扉を開けようとしてた俺だったけど、前方に現れたバイクがくるりとターンして ライトを俺に向けたとき、俺はやっと止まった。眩しくて目が開けられなかった。 やってきたのはCだった。
この時ようやく助かったかもしれないと俺は思った。 バイクの照明を落として、メットをミラーにかけたCは、戸惑った顔で俺を見てた。
こっちに近付くと分厚いガラス越しの向こうで『なにやってんだお前』的なことを言っていた。 よく聞こえなかったけど。
俺は必死にここから出してくれって叫んで、Cが飽きれた顔で横に歩いていって 俺の視界から消えようとしたから、俺は必死にCに追いすがって横に移動すると、
そこにちょうど俺の腰くらいの位置に窓の割れた部分があった。 必死すぎてきづいてなかった。
Cが「あーでもここはアブねえんじゃねえ?」なんて言ったが、 俺はそのギリギリのスペースに身体を突っ込ませるようにして外に出た。
俺の尋常じゃない勢いにCは仰け反るようにして引いていたが、俺はやっと外に出れたということと 今さらながらに心臓がバクバクバクバク壊れたみたいに鳴って苦しいことに気付いてた。
Cがマジでドン引きしながら「お前どうしたの」と声をかけてたけど、 返事をできるようになったのは多分2,3分してからだったと思う。
俺は微妙な顔で戸惑ってるCに必死に叫んでここから離れるように言った。 事態を説明しようにもとにかくここから離れたかったからだった。
Cは「はぁ?あいつらは?あいつらどこいってんの」なんてパニくってる俺に半分キレ気味だったが、 俺があまりにも必死に叫んでたからだと思う。
渋々バイクにまたがってターンすると、俺を後ろに乗るように促して発進した。
俺はバイクに乗りながら後ろから何か付いてきてないかとか、そういったことが気がかりで
何度も何度も無理に後ろを見ようとして「あぶねえだろ!」とCに怒鳴られた。
やがてCは病院から2、3キロくらい離れたコンビニでバイクを止めて、 「マジなにやってんのお前」と今度こそキレてきた。
俺はとにかくCに病院であったことをまくし立てた。 といってもその時の俺はこれからやらなくちゃいけないことや AやBのことやあの化物のことなんかが頭にグルグルしてて全然要領を得なかったと思う。
たしか「俺達あそこの下に行ったらBが倒れて、なんか奥のほうからワケわかんねぇのが出てきて、
俺とAがB連れて逃げようとしたんだけどAが奥から出てきた車椅子にぶつかってパニックになってどっか行っちまって、俺ホント怖くて、なんか足に子供の顔とか見えたりして二人のことおいてきちまった」
こんな説明を「はぁ?」なんて言うCに二、三回話した。 かなり早口だったし舌もまわってた自信がなかったから、 ここまで振り回すように連れてこられたCにとってはかなり頭にきてたと思う。
でも俺の様子が尋常じゃないのと話の不気味さは伝わったらしく、 とりあえず怒りは引っ込めてくれたようだった。
C「お前ら俺のこと騙そうとしてない?」
俺「んなことするわけねえだろ!!冗談じゃねえマジでやべえんだよ!!」
俺があまりにデカい声を出してたせいで、コンビニの店員が「どうしました?」なんて外に出てきた。 店の中で立ち読みとかしてた奴らも変な目でこっちを見てた。
俺はとにかく「なんでもないから」と店員を追い返し(これ以上事態を説明してる時間が惜しかった)ジーパンから携帯を取り出して警察に連絡した。
こん時俺は凄い焦ってて、ジーパンの固い生地からうまく携帯がだせなくて 「ああ!オイ!!」とか叫びながら出してた。
ここまで来てようやく、Cが躊躇い無く110を押した俺を見て表情を真剣なものへ変えはじめた。
110番はすぐ繋がった。 電話の向こうでおっさんの声で「はいこちら緊急110番」と返事があったので、 俺はまくしたてるようにして「J病院(廃病院)で友達が二人やばいことになった!早くきてくれ!」って言った。
※「どこのどこ病院です?」
俺「JだよJ病院!!×××山とか田んぼが近くにある!」
※「あーわかんないわかんない。詳しく住所とか言ってくれる?」
俺「ざけてんじゃねーぞオイ!!住所なんざわかるわけねぇだろ!!○○村んとこにある病院だっつってんだろ!!」
※「ああそう。で、何があったの?事故?喧嘩?」
まるでやる気のない気だるげな返事がマジで頭にきて、怒鳴るようにして 「どうせ今言ったってテメー信じねえよ!!いいから怪我してるヤツもいんだ!!さっさと来い!!」
その台詞を言い終えるか言い終えないかのときだった。 ザザザザって携帯にはお決まりの雑音が入って、 警察のオッサンが「あ?もしもし?もしもし?」なんていい始めた。
俺が何言っても聞こえてないみたいで、向こうの声もブツ切りになって聞こえなくなてきて、
「もしもーし。イタズラですかー?」なんて完全にこっちを馬鹿にしてしばらくしたら電話を切りやがった
俺はひたすら悪態つきながらもう一度110を押して、耳に携帯当てた。 そしたら今度はコール音じゃなくて、ザザザってあの音が続いて
時々「ブツ……ブツッ…」なんて音が混じるだけだった。
通話を一旦切ってまた掛けなおしたが、今度は何故か携帯の電源そのものが落ちた。 いま思い返せばあれは、手が震えてたせいで長押ししてしまったのかもしれない。
俺はCに「携帯貸せ!」って奪うようにしてCの携帯で110をコールした。 ちょうどボタンを押してコールが始まった頃、
またコンビニの店員が「ちょっとちょっと、どうしたんですか」と迷惑そうな顔しながら出てきた。
まぁ実際、俺としてはそれどころじゃなかったけど向こうにしたら本当に迷惑なヤツだったと思う。
俺はもう店員はほっといて、電話だけに意識を集中させてた。 Cが「いやなんか俺にもよくわかんないんすけど」なんて店員に説明しはじめたのが聞こえてきた。 今度のコールはやけに長くて、中々相手が出なかった。
Cが店員に「いやなんか、ダチがあそこ(病院)行ったんですけど、戻ってこなくて」
そんな説明が聞こえたとき、やっと「ツッ」と短い音がして通話状態になった。
相手が何も言わないのに少し疑問は感じたが、
俺はまた怒鳴りながら「友達が二人怪我してヤバイから」って始まりで事態を説明しようとしたときだった。
電話の向こうっていうか、向こうの電話の遠いほうの音?が聞こえた。
「ぁぁぁぁぁぁぁああああああああ」
初めソレはなんなのかわかんなかったけど、段々その音がデカくなってきて、 それが何かハッキリわかって俺は本当もう「うぃっひぁ」とかワケわからん声だして、 火傷したときにやるような動きで携帯を放った。
Cが「オイオイオイオイ!」ってビックリしながらコンクリの駐車場に落ちた携帯を拾って、
怒ろうか事情を聞こうか迷ったような微妙な顔で俺を見た。 俺はもうヤバいくらい震えて、多分顔色も真っ青だったと思う。
店員が心配してくれて、「ちょっと大丈夫ッスか」なんて言いながら俺のほうを見てた。
俺は震えながら耳にこびり付いて離れないさっきの声をコメカミをかきむしって忘れようとした。
あれは間違いなくAの、病院で最後に聞いたあの叫び声だ。 なんで110からそんな声が聞こえたのか、あれは実際にリアルタイムで聞こえてきたのか、 それなら今あの場所ではなにが起こってるのか。
俺はもう本気でわけがわからなくなってその場にへたり込んで動けなくなった。 店員が酔っ払いでも見るような、扱いに困ってる目で俺を見てたのを呆然とした視界に捉えてた。
でも、その内店員が「え?ちょっとそれなんすか?」って言いながら顔を近づけて、
「うぅっわ!」なんて奇声をあげた。
店員「ちょっとやばいっすよそれ!腕んとこ血ィ出てるじゃないっすか!」
俺「え」
その時やっと気付いたのだが、どうやら俺が病院を出るときに 窓に残ってたガラス破片で腕を切ってたらしい。 Cもその時になって気付き、「うーわお前大丈夫かよ」と覗き込んできた。
店員が慌てて店に戻り、もう一人のオッサン店員と一緒に緊急箱持ってきて 俺の傷に消毒液かけたり軽く包帯巻いたりしてくれた。
でも包帯の長さが足りなくてすぐに真っ赤になって、 そしたらオッサンの店員が売りもの包帯まで使って手当てしてくれた。
その間、俺はほんとぼけっと放心してた。 たまにコンビニに入ってく客とか出てく客が、ちらっとこっちを見て通り過ぎてってた。
C「それ病院いったほうがいいんじゃねえの?」 その言葉に俺は心底怖がった。有り得ない話だけど、 救急車にのっけられたらあの廃病院に連れてかれるって妄想までしたくらいだった。
「本当にいいから、大丈夫だから」ってガキみたいに断って、 少し冷静になった頭で包帯の代金を払おうとしたら 財布がないことに気付いた。
長財布だから尻ポケットに入れてたのだが、どっかで落としてきたらしい。
代わりにCが財布から二千円だしてくれてるのをぼけっと見てると、 Cの携帯が当時流行ってたコブクロの桜をくぐもった音で流し始めた。
Cが携帯を開くと、眉を顰めるってのはああいう顔のことを言うんだろう、 そんな顔をして俺のことと携帯画面を見比べて「もしもし?」と話し始めた。
店員のオッサンが包帯の入ってたバーコードついた紙部分と二千円持って店に入って、 釣りを持ってきて会話中のCに手渡すと、 Cは軽くオッサンに頭を下げながら「ああ、うん。……そう」とか言ってる。
オッサンはまだ俺のことを心配してて、「きみ本当大丈夫?」なんて気遣ってくれたけど、俺は気の無い返事しかできなかった。 ただ、段々とCの話してる声に呆れと怒気が混じりはじめて、俺はそっちに意識をむけた。
C「コンビニ。そう。最初のD(コンビニ)。…………うん。………いるけど、なんかおかしいんだよ。…………ああ。お前らは?………え、まだそこにいんの?」
その最後の台詞に、俺はなんだか嫌な予感がして全身に鳥肌がたったのを憶えてる。
C「いやコイツ(俺)がお前達が…え?…………やっぱな、そうだと思ったわ。でもちょっとこれはねえだろ。……ああ……そう……いやもういいけど。
…………いや怪我してるから病院つれてかねーと。…………いやいねーだろ。………電気とおってねえし。………はぁ?………」
相当うろ覚えだが、そんな調子でCは話し続けてた。
C「いやもういいってそういうの。…………いいっつってんだろ。しつけーな…………だからしつけーよお前いい加減にしろや!……あ?もしもし?」
はたから見てもかなりイラだった様子で舌打し、Cは乱暴に携帯をしまった。俺を睨むように見ると。
C「オメーらマジいい加減にしろやオイ」
俺「は……?」
C「Bからかかってきてんだよ今の電話」
もうこのあたりから俺は殆ど何も考えられなくなってきてた。
もう何がなんだか本気でわかんなくて、Cはまだ何か言ってた気がしたけど 目がまわってそっからのことは憶えてない。
その後のことは全部Cに聞いた。
俺はゆっくりと寝転がるようにしてその場で失神したらしい。 オッサン店員が救急車呼んでくれて、俺は近くの病院で一晩過ごした。
目が覚めたときは昼過ぎくらいで、腕には点滴刺されてて すぐ横のパイプイスには俺の母親とばあちゃんが座ってた。
俺の腕の傷は結構深くて、他にも顔の横とかを数本縫った。 他にも足の指を折ってたりして(ベットから起き上がろうとして痛くて気付いた)
その日の午後はレントゲンとか検査とかして終わった。 もう一日入院していけと言われたが俺は本当に嫌だと言って断った。
その日の夜に警察から電話がきて、AとBのことと廃病院でのことを聞かれた。 電話がきた次の日にすぐ俺は言われた警察署に言って、取調室みたいなとこに通されて制服姿のオッサンに何時間も質問された。
廃病院に行くまでの経緯と、中で起こったことを俺は正直に話したけど勿論信じてもらえなかった。
それどころか薬物検査を受けさせられて、場合によっては家宅捜索にもなるとか色々言われた。
しばらく同じような問答をうんざりするくらい繰り返した後、 俺はずっと気になってたAとBについて聞いてみた。
Bは俺が倒れた次の日の午後、Cの通報で廃病院に向かった警察が見つけた。 俺が言った階段近くの場所より少し奥に進んだ場所で死んでたそうだ。
死因は失血によるショック死ってことになってるって言われた。 詳しくは検死しないと判別がつかないってことらしかった。
Aは見つからなかったらしい。 表向きは行方不明ってことになったけど、 多分俺と同じでBを殺したんじゃないかって容疑者扱いされてると思う。
むしろ、AがBを殺して俺が何か隠してるか共犯なんじゃないか的なことを オッサンは遠回しに聞き出そうとしてた。
俺が無くした財布は病院の地下でBの近くに落ちてたそうだ。 一応証拠品だから返却されるのには時間がかかるよと言われたが、俺は捨ててくれと頼んだ。
あの病院は本格的に立ち入り禁止にして、パトカーの巡回コースにもいれられるらしい。 放置されていたAの車も、あらかた警察が調べてからAの親が合鍵で乗り帰ったそうだ。
取調べが終わると、警察署の外でCが車で迎えにきてくれていた。 地元ではなく少し遠くのファミレスでCと話をした。
Cは俺と一緒に救急車に乗って病院に行った後すぐ、 Cの兄キの運転でコンビニに停めてあったバイクをとりにいったらしい。
店の店員は違う人になってたが、一応事情を説明したその後、廃病院に向かおうか迷い、 Bと連絡を取ろうとして携帯を確認したらしい。
救急車に乗った時点で電源を切ってた携帯に、三十件以上の不在着信があったそうだ。
全てBから。 この時ようやく、Cもこの一連の出来事の異常性を実感したらしい。
Cも怖くなって携帯の電源を切って家に逃げ帰り、 次の日にAとBの家に連絡をとるとまだ二人とも帰っていないという。
本格的にヤバいと感じたCは警察に連絡し、俺の言った話で信憑性の薄い部分だけ切り取って
うまく警察を向かわせたらしい。(その時の通報理由が違ったせいで、俺がかなり疑われたが)
Cは言った。
途切れ途切れだったし、言葉を探すように幾つも間があったけど大体こんな感じだった。
「最初にコンビニで電話出たとき、なんかおかしいとは思ったんだよ。 なんかひたすらお前のこと聞いてきてさ、三人で仕組んだイタズラだから、 もう済んだからお前と一緒に病院にこいって。
でもお前腕怪我してたからさ、俺が病院連れてかなきゃっつったら
『こっちには医者もいるから』って……おかしいってそこで思ったけど、まだなんか冗談かと思ったんだよ。
俺がいるわけねーって言ったら、『いるいるいるいる』って『いまも手術してるから』って。俺がそういうのもういいって言ったら、『ほんとだから。いるから。 いるって、いるって、いるって……』……ってずっと繰り返しててさ。 頭きて怒鳴ったら向こうで切っちまって……」
俺はなんて言っていいかわからなかった。
Cはもう一度、あの場所であったことを俺からじっくりと聞くと 「わかった」とだけ言ってそれ以上なにも言わなかった。その後も俺は何度か警察署に顔を出した。
親から大学へは休学届けをだして、残り半月程度だった前期と後期は休むように勧められた。
今ではもう警察に顔を出す事もなくなって、大学も上半期の留年で卒業した。 田舎に帰る気も起きなかったからそのままアパートに住んで仕事にいってる。
ただ、四度目か五度目に警察に顔を出したときだった。
警察のオッサンといつものように同じ問答を繰り返した後、オッサンがBのスネの傷のことを言ってきた。
※「貴方の証言じゃ傷を見たそうだけど、どんなふうだった?切り傷?擦り傷?」
俺「本当にパニックだったし、かなり暗かったからよくは……でも、骨っぽい白いものを見たのは憶えてます」
ふぅん……とオッサンは間を置いて。手元の書類を改めてまじまじと見る。
※「これがちょっと不思議な傷でね。あの場所じゃ転ぼうが何かに引っかけようがつかない傷なんだよね」
俺「はぁ……」
「本当にキミはBくんが転んだときは何も見てないし知らなかったんだね?」
俺「ええ」
※「ふぅん……」
その問答はそれだけで終わった。
ただ、取調べが終わって俺が部屋の外にでたときだった。 ドアを閉める前の隙間からオッサンの呟きが聞こえた。
「まぁ噛みはしねーわな」
本当に思い出したくなかったけど、あの時のBの傷はどんなふうだっただろうか考えてみた。
オッサンのその言葉を聞いてから思いついたことだから、 これは俺のその時思いついた妄想の可能性が大きいことを先に言っとく。
Bの傷は、あれは俺が見た子供に噛まれたんじゃないかと。 俺は今でも、俺の携帯にAかBの着信があったらどうしようと考えると眠れなくなるときがある。

ある日の夜遅い時間に、年齢不詳・女性からの電話が鳴った。

Posted on 1月 22, 2016

ある日の夜遅い時間に、年齢不詳・女性からの電話が鳴った。
「飛び降り自殺の現場の清掃はいくらくらいかかりますか?」
話の内容から、てっきり特殊清掃の「見積依頼だな」と思った・・・が、
違っていた。
「現場によって作業内容や費用は異なるので、実際に現場を
見させていただかないと金額はだせないんですよ。」と、いつもの応え。
現場の場所や状況を質問したところから話が変わってきた。
「実は、これから飛ぶところなんです。」とその女性。
「えッ?」」と絶句する私。
本音を言うと「嫌な電話にでてしまったなぁ」と後悔した。

以下、省略。

特殊清掃のブログより