場所はN県(造船で有名と言ったらピンとくる人いるだろう)でその先生の友人が 体験した話(女性)

Posted on 12月 07, 2016

場所はN県(造船で有名と言ったらピンとくる人いるだろう)でその先生の友人が
体験した話(女性)。時代は多分昭和の30~40年代だと思う
仮に先生の友人をA子さんとしよう。A子さんはN県N市の割と繁華街近辺に勤めていて
通勤はバス通勤。しかし、街といって少し離れると、今で言う田舎と変わりなく、
それはこじんまりしたものだったそうだ。現在のように街灯とか整備がされていない。
夜中になると闇一色になる場所のほうが多かったという。

ある日、A子さんは慣れない残業に追われ、一通り区切りはついたが時間は深夜近くになっていた。
最終バスの時間もとっくに過ぎていた。
会社からA子さんの自宅までの距離は、そう離れてはいないが歩くと少しキツイかなといった
感じ(確か2時間?くらいかかると先生は言っていたかもしれない)
しかたないな。A子さんは自宅までの道のりをポツリポツリと歩いていった。街の街灯が途切れ
しだいに闇の世界へ飲み込まれていく。

強烈な腹痛がA子さんを襲った。まだ自宅までかなり距離がある。次第に早足になってゆく。
額にじんわりと汗が出ているのが自ずとわかる。A子さんは当てのない闇をさまよって
もうどうしてよいか分からなくなっていたそうだ。ふと前方を見るとほのかに裸電球の
光が見えた。

-公衆便所- 

A子さんは安堵の息を漏らし、「助かった・・・」そうつぶやきながら、そこへ向かった。
昔の公衆便所というのは今のそれとは全然違い、木造の掘っ立て小屋に裸電球が一つ付いてる
だけのお粗末なものがほとんどで、いわゆる水洗ではなくボッタン便所、汲み取り式が
当たり前だった。陶器製の便器などは当時は普及してなくて木の床を適当にくり抜いて
その下はコンクリで固めた便壷という簡単な造り。だから事故がかなり多かったらしい。
便壷に落ちて命を失う幼子の話などよく聞かされた。よくわからないが便室は広かった。
畳み3畳くらいの広さのものも結構あった。

A子さんは迷うすべもなく手前の個室に入った。間に合ったという安堵感にほっとして顔を
床に向け目をつぶり呼吸を整える。額だけではなく体全体が汗でじんわりしているのがわかる

A子さんは、段々おさまってゆく腹痛に安堵しながらうっすらと目を開けた。暗闇に近いと
いっても、裸電球が小屋の中心にあるせいでほんのりと自分の手元などは確認できる。
・・・・・? なにか違和感がある。何かが見える・・・あるはずの無いもの・・・・・・
目の前にうっすらとそれは見える。・・・・・足?

それは着物を着る女性が履く履物(何というかわからん)で履物だけではなかった。
長じゅばんのような着物の一部も見える。それと何か変なものが・・・・・?
明らかに誰かが立っている。

A子さんの心臓は凍りつきありえない状況に混乱している。しかし恐怖とは関係なく目は
そのありえざるものを確認するように上へと視線が行ってしまう。

そこには着物を着た女性が立っていた。しかしこの世の者では無かった。舌が口元から
床まで伸びていた。さっき見た変なものとは舌先だったのである。

アパートで独り暮らしをしていた時の事。

Posted on 12月 05, 2016

アパートで独り暮らしをしていた時の事。
仕事から帰って来て晩飯を食べ、風呂に入って布団に入り、眠りにつきました。

恐らく深夜0時頃だったと思います。

俺の部屋は二階です。
誰かが階段を登って来る音がします。
あれ、ウチの部屋に来たぞ、と思い、居留守をしようと息を潜めていたところ
突然ドアを、

ドゴ―――ンッ
ドゴ―――ンッ

と思いっきりパンチかキックをしてきたのです。
な、なんだあっ!?
玄関に行き、だ、誰ですか?と尋ねると、
「オン………ビサン…エイソワカ」
と、何だかよくわからない、聞いたこともない事を言ってきたんで、俺もこちらから外にいる奴に向かってドアごしに思いっきりパンチをしたところ、
「ギャッギャッギャッ」
と笑い声がして、走って階段を降りて行ったようでした。
俺も怖くなって布団に潜り、朝まで震えていました。
昼頃に目が覚め(休日だった)一応、玄関のドアを見に行ったら、
藁人形が太い釘でドアに打ち込まれていました。

でも俺は今でも元気です。

弟と友人3人の計4人は、地元ではわりと有名な○○トンネルに行った。

Posted on 9月 14, 2016

俺の弟の話。

弟と友人3人の計4人は、地元ではわりと有名な○○トンネルに行った。

このトンネルを抜けると、そのまま山のほうに入っていく道があり、
そのまま進んで行くと山を越えてまたトンネルの入り口に戻ってくる。
山越えといっても大層なものではなくて、車で5分くらいだったと思う。

この山道のちょうど真ん中位のところに「意味なしミラー」ってみんなが呼んでる
鏡があんの。よく交差点なんかにある丸い鏡。あれがあるんだが、
なぜか鏡が下を向いんの。意味ないでしょ?(本当はあるらしいんだが)
だから「意味なしミラー」

弟達は「意味なしミラー」のすぐ脇に車を止めて4人で下から鏡を覗き込んだ。
すると弟達4人は当然鏡に写ってるんだが、鏡の端っこにもう一人、
小さな女の子が座っているのが見える。
4人とも「!!」な感じでいっせいにその場所を見る。
が、そこには誰もいない。

その後は4人とも車に飛び乗り、超スピードで家に帰ってきた。
弟曰く、「対向車が来てたら死んでた」ぐらいめちゃくちゃな運転だったらしい。

腐臭を放つそれがドアノブにかけてあったという

Posted on 12月 16, 2015

 一晩泊まった山本さんが彼氏のアパートから出た時、奇妙なものを見かけたという。
「枯れた葉っぱと、枝に刺さった魚の頭が飾ってあったの。何あれ、おまじない?」
 それは柊鰯ですよ、と私は教えてあげた。
 節分の魔よけとして、柊の小枝に焼いた鰯の頭を門口に挿したものだ。
 枯れていたのは節分からズボラに、放置していたからだろう。
「そうなの?」
「ええ。ガムテかなにかで、くくりつけておきますね、門のあたりに。柊のトゲが鬼の目をつくとかで」
「他人の家に飾るものなの?」
「は?」
 柊鰯は彼氏のアパートのドアに飾ってあったという。もちろん彼氏はつけていない。
 魚は鰯ではなく、鯛くらいの大きさの、一つ目の魚だったそうだ。
 腐臭を放つそれがドアノブにかけてあったという。

 私が知っている柊鰯とはいささか違う趣旨のようだった。

初めて恐怖体験に直面したので、ここに書かせて頂きます。

Posted on 11月 18, 2015

242 : 1/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:51:31 ID:ey5YUguF0
スレが3つあるようですが、こちらに書かせて頂きます。

初めまして。
このスレの事は、友人から話を聞いたことはあったのですが
閲覧も書き込みもしたことがありませんでした。

今まで心霊系を信じていなかった僕が
初めて恐怖体験に直面したので、ここに書かせて頂きます。

長い駄文ではありますが…

243 : 2/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:52:16 ID:ey5YUguF0
僕は、今年から大学生となり
3月半ばに上京し、実家を離れアパートに住むようになりました。

ちょうど同じ高校の親友も近くの大学に進学し
お互いのアパートからそう遠くないところに住んでいました。
なので、留守でも遊んで待っていられるようにと合鍵を交換し、
お互いに一人暮らしを楽しんでいました。

244 : 3/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:53:41 ID:ey5YUguF0
そうやって1ヶ月程過ごしたある日…(先週の話になります……)
午後5時過ぎ、僕がバイトの面接を終えて帰宅すると、アパートの鍵が開いていました。

(お、遊びに来てたのか)
と思い、
 「おー!○○ー! 来てたのかー!」  と玄関で叫ぶと奥の部屋から
 「おー」  と返事が聞こえました。

僕のアパートは、
玄関を開けるとすぐ右手にお風呂、左手にトイレ
正面がダイニングで、その奥に居間があります。

勝手に入り込んで遊んでいるのはお互い承認済で
すでに数回、勝手に上がって遊んでいる事があります。

245 : 4/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:54:44 ID:ey5YUguF0
(よっしゃ、ウイイレのリベンジだ!!)

などと思いながら、
靴を脱ぎ、ダイニングを通り、襖を開けると居間には誰もいませんでした。

 「野郎!どこに隠れやがった!!」  などと演じながら
布団をめくったり、押入を開けたりして友人を探しました。

しかし、見つけることが出来ず。
 「あれー…? いいや、降参。 どこに隠れた!?」
と根を上げました。

返事はありませんでした。

246 : 5/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:55:49 ID:ey5YUguF0
聞こえなかったのか?
ふざけてるのかな?
 と思い

 「おーい!」

ともう一度叫びました。
すると、玄関脇のトイレから

 「いまいくよ」

と声が聞こえてきました。
それは友人のものとは違い、

女性の声でした…

247 : 6/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:57:07 ID:ey5YUguF0
僕は一気に頭が真っ白になり、トイレの方に目をやりました。

トイレの中の電気が点いています。
帰ってきた時には点いてなかったのに…(点いていたら気付いて消しますから)

全身の毛が逆立つように鳥肌が立ち
背中がゾクゾクし、一瞬にして汗が滲み出てきました。

 (あれは何だ? あれは誰だ? どうすればいい?)

頭がパニックになっていると、

           ギィ…ィ……

トイレのドアが、ゆっくりと開き始めました!!

恐怖で頭がおかしくなりそうでした。
     (怖い!見たくない!!)
と思いながらも、トイレから目を逸らすことができません…

248 : 7/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:57:47 ID:ey5YUguF0
ドアが半分、45度くらい開くと
隙間から伸びる光に、人の影が見え始め
その影の主が、ゆっくりとトイレから出てこようとしているのが分かりました。

僕はただ、恐怖に震えながら、ただただ見ている事しか出来なくなっていました。

  (ヤバイ ヤバイ コワイ)
「死ぬ」とも、「憑かれる」とも、言えませんが
「何かされる」という実感が沸き、部屋がぐにゃりと変形しているように感じました。

249 : 8/9[sage] : 2008/04/28(月) 14:59:08 ID:ey5YUguF0
トイレから伸びる影が大きくなって
今まさに、「出てくる」寸前

   (もうダメだ…)

と同時に、玄関がガチャッ!と勢い良く開けられ

 「いよー! 帰ってきてたのかー!!」
と、友人が現れました。
その瞬間、トイレの電気が フッ と消えました。

僕は、そのままベッドに膝から倒れこみ「うぉー!!」 と叫びました。

250 : 9/9[sage] : 2008/04/28(月) 15:00:34 ID:ey5YUguF0
友人に「どうした!?」と尋ねられ、今起こった事を説明し、
ドアが半分以上開いたトイレを二人で確認しに行きました。

しかし、何もありませんでした…

結局、その日から友人の宅に泊めて貰っています。
親にも相談し

○アパートを変える事
○大家に全て話し、敷金等を返して貰えないかという事

など、現在進行中です。

何か進展があったら、ここにまた書かせて頂きたいです。

余り恐怖が伝わらなかったかも知れませんが…駄文失礼しました。

~後日談~ 

352 : 242[sage] : 2008/04/30(水) 13:53:09 ID:4pwNDxed0
たくさんの擁護を頂きまして、ありがとうございます;

えっと、引越し先が決まりました。
そして、みなさんには申し訳ないのですが
大家さんから詳しい話は出てきませんでした。

掻い摘んで話すと
「敷金、礼金は返す。今月分の家賃もいらない。」
「前にも同じように出て行く人がいた」
という感じでしたが
「過去に何かあったか?」という質問には
「知らない」の一点張りでした…

前にも出て行く人がいて、お金も全部返してくれるのに
何も知らない というのはおかしいと思いましたが
話したくないように、そそくさと話を切り上げてられてしまったので
これ以上は何も聞けませんでした。

面白い発展が無くて申し訳ないです。。。

今ではその町を通る路線バスも廃線になったそうだ

Posted on 10月 25, 2015

堀越君が高校生の時の話だ。
 彼の地元は新潟県だが、「新潟の最果て」と堀越君が表現するくらい田舎だったそうだ。

 塾の帰りだった。
 繁華街にある塾からバスで一時間半。
 ほぼ終点である最寄のバス停に到着し、堀越君は歩いていた。降りる人は堀越君だけだ。それぐらい田舎だ。
 街灯は少なく、人もいない。
 冬の寒さからか、少ない住民もみんな家に篭っている。

 深海を思わせるような静かさだった。
 寒さに震えながら家路を急いだ。
 狭い道路を、チョウチンアンコウのように輝くバスがのっそり横を過ぎていく。
 堀越君は携帯から顔をあげた。
 バス後部座席の窓に女性らしき何かがべったり貼り付いていた。
 胸元を真っ赤に染めたワンピースを着ていた。
 耳から上が切断されていたが、口は何事かしきりに叫んでいるように開閉していた。
 それは見えないせいか、しきりに窓を引っ掻いていたという。

 堀越君は携帯に視線を戻し、『僕は何も気づいてません。知りません』と念じながらバスをやりすごした。
 高校卒業まで二度とそのバスに乗らず、自転車で三十分かかる最寄り駅を利用したという。その後は上京し、街には年に二度の帰省のみだ。
 今ではその町を通る路線バスも廃線になったそうだ。

後からきた駅員いわく、監視カメラで、俺が女に突き落とされそうになったところを見たらしい。

Posted on 7月 20, 2015

27 :本当にあった怖い名無し:2006/08/30(水) 00:48:56 ID:li47RM6sO
さっきホームから突き落とされそうになった。
確かに背中を押されたが、間一髪どうにか踏み止まり、
後ろを確認してみたら、自分の周りには誰もいなかった。
駅員がやってきて、「アンタ死ぬ気か!?」と説教された。(どうやらホームにいて俺を見てたらしい)

ちょっとして別の駅員が走ってきた。
「今、この人を突き落とそうとした女はどこに行った!?」
説教した駅員も俺もポカーン。
後からきた駅員いわく、監視カメラで、俺が女に突き落とされそうになったところを見たらしい。
しかし、誰もそんな女は見てない…。

ちょっとビビッた体験でした。

32 :本当にあった怖い名無し:2006/08/30(水) 17:10:17 ID:gEtncsVbO
>>27
監視カメラ見せてもらえ!
はっきりいって殺人未遂と一緒じゃんか

33 :本当にあった怖い名無し:2006/08/30(水) 17:40:11 ID:li47RM6sO
>>32
あ、実は話の続きがあるんだ。

殺人未遂事件になりかねないから、警察呼んだわけ。
で、来た警官3人と駅員数名とで、監視カメラ巻き戻して見たんだが、女なんか映ってなかった。
俺が不自然に前へ転びそうになってる姿だけで、女なんかいねーの。
でも、監視カメラを通して女を見たって駅員が3人だか4人もいてさー…
でも映ってないからどうしようもなくて、「俺が誤って転びそうになった」ってことで警官は帰った。
俺も駅員たちも「どーゆーことだ?」って首を捻ったが、
命に別状はなかったからとりあえずいいか、と。

どうもついてるみたいで、これまで2回ドザエモン見つけたよ

Posted on 7月 07, 2015

俺、プレジャーボート乗って良く釣りにいくんだけどさ、
どうもついてるみたいで、これまで2回ドザエモン見つけたよ。

今は携帯電話で118に通報するんだけどさ、
官が来るまでは誰もいない海原で二人っきりなんだよ。
で、官いわく「流されたり、沈まないように良くワッチしてください」
「でも決して引き上げたりはしないでください」とか言うんだよ。

どうしろと?
俺のケースはどちらもうつぶせで浮かんでたんだけど、
沈ませるなとか言われちゃうと、責任感じちゃうじゃん?
釣り針を衣服にひっかけて竿を持つ?いや、無理だ。
とりあえず、網を頭の部分にかけて、こっちへ引き寄せたんだ。

そしたら、海面がいきなりビシャビシャビシャ。
これには驚いたよ。でもすぐにナブラつーか、
小魚が逃げたんだなと解り一安心。
でも網にも違和感が・・・
口からうなぎがうじゃうじゃと網の中に・・・

あれは今まで出一番怖かったな。
決して引き上げてはならないわけが解ったよ。

雨の音

Posted on 6月 11, 2015

その晩は雨が強く降っていた。

夜中に集まった友人4人で心霊スポットに行こうと言い出したのは単なる思いつきからである。

現場に着き、一旦トンネルの手前で車を脇に寄せた。

霊感などの感覚は鈍いほうだが、不気味な雰囲気は感じとることが出来た。

もちろん「恐い場所だ」という先行イメージのせいもあるだろう。

しばらく休憩した後、ゆっくりと車を進めトンネルに進入開始。

こういう体験は始めてなので、ワクワクするような妙な高揚感を感じた。

友人達も期待と不安を足してニで割ったような肝試し独特の雰囲気に浸っていた。

それほど寂れた場所ではないとは思うのだが、後続の車は来なかった。

臨場感を出すため、スピードをかなり落として進んだ。

皆、何かが起こる事を期待していた。

しかし、特に何もおこらずトンネルの終端まで着いてしまった。

トンネルの壁などを観察していた友人たちも、別に妙なモノを見たわけではなさそうだった。

もう1度いってみようと一人が言い出した。

反対する者は誰もいなかたので、車をトンネルの端でUターンさせた。

今度も、何も起こらなかった…

何とも期待はずれな結果に終わってしまったので、皆納得出来ない様子だった。

運転手は無言でもう一度Uターンする。

雨が強くなってきたのか、雨粒が車を叩く音がうるさくなってきた。

3回目のUターン。つまり来た道を戻る形で進んでいる時、友人の1人が、「おい、もう帰ろう」と言い出した。

何も変わった事も起こらず、飽きてきたのだろう、と思った。

だが、何か声の調子がおかしかった。トンネルの出口が見えるあたりで一旦車を止め、後ろを振り向いた。

帰ろう、と言い出した友人は肩を縮め、寒さに震えるような格好をしている。

もう1人は、その様子を見てキョトンとしている。

「おい。どうした?何か見えたのか?」

そう聞いてみたが、顔を上げない。

「いいから、とにかくここを出よう」

落ち着いているようで、内心焦っているような声。

『何』を見たのか?期待と不安で動悸が激しくなってきた。

雨は一層酷くなり、ボンネットを叩く音が耳ざわりに感じる。

とにかく、一旦ここを出て、どこか落ち着ける場所を探す事にした。

国道沿いのファミレスに寄り、ようやく一息ついた。

夏も近い季節だというのに凍えるように震えていた友人も、ようやく落ち着いてきたようだ。

「なぁ、もう大丈夫だろ?何を見たんだよ!」

「聞こえなかったのか?」

友人は怪訝そうな顔で僕達を見た。

「霊の声でも聞いたか?」

冗談半分という乗りで言ってみたが、友人は笑わなかった。

運転していた友人も難しい表情をしながら言った。

「別になにも…。雨もうるさかったしなぁ」

「だよな?」

「だな」

「き… 」

「聞こえてるじゃねぇかっ!!!」

いきなり声を張り上げられて驚いた。

深夜の店内が静まり返って、何事かという顔でバイトの店員が出て来た。

しかし、なぜ友人が怒鳴ったのか分からなかった。

「おいおい、聞こえてるって何がだよ?」

店内の空気を和らげようと、わざと大き目の声で喋った。

しばらく重い沈黙が続いたあと、彼が口を開いた。

「雨だよ、雨の音…」

「雨?それがどう…」

「俺達はずっとトンネルの中に居たはずだろ」

雨はまだ降っていた…

血の病院

Posted on 5月 19, 2015

車の免許を取りたての頃、ふざけて病院の廃墟に忍び込んだ事がある。

そこは地元でも有名な心霊スポットで、夏になるとオカルトマニアが遠方からもやってくるような場所だった。

夜中、俺達は親の車を借りて、その場所に行ってみる事にした。

俺が運転し、助手席にはA、後部座席にTとGが座っていた。

助手席のAは、特にこの手の話しが好きで、今回病院に行こうと言い出したのもAであった。

現地に着くと、夏休み前の平日と言う事もあって、誰も居なかった。

「俺、既に怖いんですけど(笑)」

Gが半分本気で言った。

「怖くないやつなんか居ないだろ(笑)」

Tが突っ込む。

その病院は中規模くらいだろうか、駐車場は10台分くらいの広さはあったが、長い間放置されていたので、雑草と雨に流された泥で非常に荒れていた。

窓ガラスの割れた入り口をくぐるように入ると、真っ暗な廊下が目の前に伸びていた。

「こ、怖ぇえ~!!」

「でかい声出すなよ!」

4人とも完全に病院の空気に飲まれそうになっていた。

するとAが懐中電灯を前に向け、床に散乱したガラス片をバリバリと踏みながら奥へと進み出した。

皆も、怖がりながらAの後を付いて行った。

一応全員が懐中電灯を持参して来たので、結構な明るさになっていた。

入り口から進んで行くと、まず右手に受け付けが見える。

カウンターには空き缶や空のペットボトルが転がっている。

今までに病院に肝試しに来た奴らが散らかしていったゴミが、より一層廃墟の不気味さを強調した。

電気はとっくに止まっているのだろう。非常出口や消火機の赤いランプも消えている。

誰かが歩く度に、砂やガラスの混じったホコリを踏んで「ジャリッ」という音がする。

「あの部屋に入ってみよう」

先頭のAが切り出した。

左手の手前にある部屋に入ると、そこは問診室になっていて、仕切り用のカーテンはそのまま残っていた。

昔、先生が座っていたであろう机と椅子が置いてある。

机の上には随分古いカルテのようなファイルが散らばっていた。

これも悪戯だろうかと思いながら、部屋を出た。奥にも部屋があったが、これ以上進むとまずい気がするとの事で、違う部屋を見る事にした。

隣の部屋には、レントゲンと思われる大きい機械が置かれていた。

ここの部屋は、何かとても低い音で「ブー」と唸るような音がかすかに聞こえている。調度クーラーの室外機とか、自動販売機のような感じだ。しかし電気は通っていないはずだし、おかしいなと思った。

当然、皆にも聞こえているものだと思っていたので何も言わなかった。

「なぁ、もう気持悪いし帰ろうぜ」

Gが弱音を吐きだした。

「じゃああっちの奥の部屋見たらな!」

Aはそう言うと、反対側の部屋へ進んで行った。

その部屋は酷かった。

使い古されたイスやベッドや、何に使うか分からない器械が、何か爆発でも起こったんじゃないかと思う程破壊されて散らばっていた。ホコリも、他の部屋と比べ物にならないくらい多い。

皆この部屋の異常さに圧倒され、直ぐにでも病院を出たい気持になった。

「もう行こうぜ!」

Gが震える声で廊下を戻ろうとした時。

「おい見ろよ!!」

Aが叫ぶとその部屋の壁を懐中電灯で照らした。

「うわっ!何だこれ!」

皆一斉に身を引いた。

見ると、壁一面にベッタリと赤い血のようなものがこびりついていた。

するとAが部屋の中心まで歩いていって、くるっとこちらを向いてこう言った。

「おい、こっち来てみろよ!」

「な、何だよ…」

皆はビクビクしながら部屋に入る。

「良く見てみろよ!」

壁の方を照らしてAが言った。

「あれ…?」

良く見ると、壁一面に付いている色はペンキだった。

何故分かったかと言うと、足元の瓦礫の中に、赤いペンキの缶とハケが転がっていたからだ。誰かが悪戯でやったのだろう。

「何だ… タチ悪いなぁー」

「ビビらせんなよ!」

皆ホッとした様子で、ため息をついた。しかし、Aの様子が何だかおかしい事に気付いた。

「やっぱり血だ…」

「え?」

目を見開いて俺達の方を見るA。

その体はガタガタと振るえていた。

「良く見ろよ!!血なんだよ!!」

「ど、どうしたんだ!?いきなり!」

「なぁ、やっぱりペンキだよ!固まり方も何か違うし」

Aは恐ろしい物を見るような顔で、震えで歯をカチカチと鳴らしながらゆっくりと俺に近づいてこう言った。

「壁じゃない。お前の服だよ…」

見ると、俺のTシャツにベッタリと赤い血が付いていた。

「うわーっっ!!」

4人は一斉に叫び出し、出口に向かって走り出した。バリバリと何か嫌な物を踏みつけていった気がしたが、それどころではなかった。

ようやく車まで戻った俺達は、とにかくその病院を離れるために車を走らせた。

どういう道を辿って来たのか全く覚えてなかったが、何とか無事に家の方までたどり着いた。

ふと我に返って、自分のTシャツを引っ張り良く見えるようにして確認した。

「無い…」

確かに血が付いていた部分には何も付いていなかった。

果たして「それ」が血だったのかすら分からない。

ただ、二度と遊び半分で心霊スポットに行く事は止めようと思った。